究極的は短期運用による高利実現

論者によって、この規制をプライス(預金金利)、プロダクツ(金融商品および業務範囲証券・保険兼業禁止、銀行持株会社の営みうる非銀行業務規制等)、プレース(国法および州法銀行ならびに銀行持株会社の州際業務規制)またはジオグラフィカル。また上記のように多種多様な金融商品の創出とまたそれに対抗する新種商品が案出され、商業銀行は従来の伝統的な貯蓄金融機関に加えて、証券・保険・NBB等の広範な非銀行業態と激しい競争を演ずることになった。しかも、究極的には短期運用による高利実現をめざす顧客への対応のきめ細かさを要求されることとなり、この現象をカスタマー・ソフティ・ケーションとも呼んでいる。このような規制撤廃はそのあまりの激烈さの弊害を生むようになり、一九八七年「競争力均衡法」成立により金融業態間相互侵入の一時凍結が法定された。

ディファイアンスとは在来の権威に対する挑戦であり、公然たる反抗であり無視である。つまり、金融機関自身の規制への反抗・挑戦であり、非金融業態の銀行業界への強力な挑戦的参入であり、さらに預金者・利用者の銀行サービス高度化欲求のチャレンジでもあった。規制一点張りの伝統的政策への無視であり、新技術・新金融理念に対する導入規制風潮への反抗である。銀行倒産増加は国民大衆の銀行業界への不信の顕在化ではないか。

若々しい活力にみちた挑戦的経営が切に望まれた結果、金融革新は全米のあらゆる関係者をまきこんで、さらに海外へとアメリカンーマネー・ストリームの巨大な洪水が発生しているのである。そして、それがドルであり、ドルを主要武器として利用する米国商業銀行・証券会社・各種多様な金融企業がその高波にのって米国の高度収益的なサービス産業振興をめざして、世界各地のマネー・センターに重圧をかけてきているのである。